\「紙への押印作業が面倒・・・」それ、電子契約で解決できます!/
目次
訂正印って?
訂正印(ていせいいん)とは、文書の一部の記述や単語を修正する際に押す印鑑のことです。別名、修正印(しゅうせいいん)とも呼ばれます。
訂正箇所に訂正印を押すことにより、当事者自身が自ら訂正をしており、第三者による改ざんが行われていないことを示すことができます。
訂正する際は、その文書に使用した印鑑と同じ印鑑で訂正することが正式な方法です。
例えば、重要な書類の場合、法人は代表者印、個人は個人実印が契約書の印鑑として使われますので、訂正印の場合にもそれと同じ印鑑が使用されます。
その他、認印を使用したのであれば認印、銀行印を使用したのであれば銀行印で修正をする形になります。一方、伝票などの記載ミスの訂正には、修正専用の印鑑(訂正印)を別で作って使用することも可能です。
訂正といえば、訂正印の代わりに、修正ペンや修正テープでも訂正できるのかといった疑問をお持ちの方もいるかもしれません。
結論、文書の訂正に修正ペンや修正テープの使用は認められません。例えば、重要文書では特に「誰が修正したのか」ということを明確にすることが重要ですので、修正ペンや修正テープですと訂正した人物が特定できなくなってしまいます。
また、ペンやテープで塗りつぶされてしまうと訂正前の文章が分からなくなってしまうのも契約上良くありません。
正しい訂正方法は後ほどご説明いたしますが、文書に訂正を加える際は基本、二重線+訂正印で行うということを押さえましょう。
認印との違い
さて、訂正印の概要をおさえたところで、皆様から疑問としてよく寄せられる、「訂正印と認印の違い」についても解説いたします。
結論、訂正印と認印との間に大きな違いはございません。
訂正印は認印と同様、役所や銀行に届け出る必要はないハンコです。
しかし、あえて言うのであれば推奨されるサイズが異なります。
認印の標準サイズは10mm前後、訂正印の標準サイズは6mm前後となります。
訂正印の推奨サイズが小さめなのは、大き目のハンコで押印すると訂正しなくても良い文字まで印影がかかってしまい読みにくくなるからです。
とはいえ、繰り返しになりますが、訂正印は文書で使った印鑑と同じもの使用することが一般的ですので、サイズに厳密な決まりがあるわけではございません。
訂正印の大きさや書体について
もし訂正印を作るとしたら、どのようなことに気を付けたらよいのでしょうか。
■大きさ
まずは訂正印の大きさについてです。
前述しましたように6mm前後の小さめなサイズで作成されることが一般的です。
あまり大きいサイズで作ってしまうと、訂正する必要がない部分にも被ってしまう可能性があり、使い勝手が悪くなりますので注意しましょう。
■形状
訂正印の形状は丸型と小判型がございますが、どちらを選んでも構いません。
一般的には社内でよく使われている形状に合わせて作られるケースが多いです。
■書体
刻印可能な書体は3つございます。
篆書体(てんしょたい)、隷書体(れいしょたい)、古印体(こいんたい)です。
訂正印の場合、誰が押したものなのか明確にすることが望ましいため、読みやすい書体である「隷書体」か「古印体」をおすすめしております。
訂正印の押し方について
それでは、実際に訂正印の押し方について見ていきましょう。
場面別に押し方が異なりますのでそれぞれご紹介いたします。
横書きの文字を訂正する
まずは、横書きの文字を訂正する場合です。
①間違った文字に二重線を引く。
②二重線を引いた文字の上に正しい文字を書き、訂正した箇所の近くに訂正印を押す。
③最後に、削除した文字数と追加した文字数を記入して完成。
縦書きの文字を訂正をする
次は、縦書きの文字を修正する場合です。横書きの場合の訂正とほとんど変わりません。
①間違った文字に二重線を引く。
②二重線を引いた文字の右側に正しい文字を書き、訂正した箇所の近くに訂正印を押す。
③最後に、削除した文字数と追加した文字数を記入して完成。
文字を追加する
文字を追加する場合は以下の通りです。
①文字を追加したい場所に「V」を記入する。
②上部に追加する文字を入れ、横に訂正印を押す。
③最後に追加した文字数を記入して完成。
文字を削除する
文字を削除する場合は以下の通りです。
①削除したい文字に二重線を引く。
②上に訂正印を押す。
③最後に横に削除した文字数を記入して完成。
数字を訂正する
最後は、数字を訂正する場合についてです。
①訂正したい数字に二重線を引く。
②二重線を引いた数字の上部に正しい数字を入れ、、訂正した箇所の近くに訂正印を押す。
③最後に、削除した数字の文字数と追加した数字の文字数を記入して完成。
※この際、金額で使われる句読点「,」や記号「¥」や「-」も一文字として数えますので、数を記入する際には十分注意しましょう。
訂正印を押すのが難しい場合
さて、訂正印の場面別の押し方についてご紹介しましたが、訂正したい書類が本人の手もとを離れて相手先に渡っており、本人による訂正が難しい場合はどうしたらよいのでしょうか。特に相手先が遠方の場合、本人が出向いて訂正をするのは現実的な方法ではないでしょう。
この場合、あらかじめ「捨印(すていん)」というものを書類に押しておくことで、本人以外の修正ができるようになります。
捨印とは、訂正箇所が必要な場合に備えて、あらかじめ文書の上の方の空欄に押しておく印のことです。
捨印があることで、その文書に訂正があった際は、本人以外の契約相手方や代理人でも訂正できるようになります。
具体的な訂正方法としましては、誤った文字を二重線で消し、近くに正しい文字を書いた後、捨印の近くに削除・追加した文字数を記入する(例:✕文字削除△文字追加)ことで訂正が可能です。※下図参照
そんな便利な捨印ですが、注意しておきたい点が複数ございます。
①契約した書類と同じ印鑑を使用すること
訂正印と同様、その書類に使用した印鑑と同じ印鑑で訂正しますので、例えば実印で契約した文書であるならば、実印を捨印として使います。
②複数枚ある書類の場合
書類が複数枚ある場合は、どのページに訂正がでるかわからないため、全てのページに同じ位置で捨印を押しておく必要がございます。
③複数人が署名捺印している書類の場合
複数人が署名捺印している場合は、全員分の捨印が必要です。
④安易に使用しない
捨印をおしていると、場合によっては意図しない箇所を訂正される可能性もございます。捨印は、ある程度訂正を加えても良いということを相手に許すものです。しかし「ある程度」がどこまでなのかお互いに明確化しておかないとトラブルのもとになります。
あってはならないことですが、誤字脱字程度の修正ではなく、契約期間や金額を勝手に変更される可能性が全くないとは言い切れません。
捨印は、弁護士などの信頼できる相手を前提とした上で、誤字脱字程度の修正に限り使用するのが基本ですので、安易に使用するのは避けてください。
訂正印にシャチハタを使用しても大丈夫?
ハンコの種類の中には、「シャチハタ」というインク内蔵印がございます。
比較的安価で様々な場所で購入できますので、訂正印に使用したいと思われる方もいるのではないでしょうか。
結論としましては、訂正印にシャチハタを使用しても大丈夫です。
しかし、前提として訂正印のルールを押さえた上で使用するようにしてください。
繰り返しになりますが、訂正印はその文書に使用した印鑑と同じ印鑑で訂正することが正式な方法です。よって、例えば重要文書のように実印や銀行印を使っている場合、それと同じ印鑑を使わなければなりませんのでシャチハタは使えません。
また、以下の考えからシャチハタは訂正印に向かないとする考えもあります。
・印面がゴムで、経年劣化により印影が崩れやすいという特徴を持つため、本人性の証明を示しにくい。
・同じ印面のものが大量生産流通されているので、なりすましされる可能性もある。
したがって、訂正印としてシャチハタを認めないケースもございますので、契約時には事前に確認をとりましょう。
シャチハタの特徴については、以下コラムでもご紹介しておりますのでご興味がある方は合わせてご覧ください。
(参考)コラム:三文判とはなに?実印・認印・シャチハタとの違いやメリット・デメリットについて解説
電子契約サービス『Dx-Sign』がお勧めな理由
いかがでしたでしょうか。
紙での書面の修正に活用されている訂正印ですが、該当文書が手もとにない場合、相手先へ出向くことは面倒に思う場面もあるかと思います。対処法として「捨印」を押しておくという考えもございますが、複数枚かつ複数人が署名捺印している場合はより多くの手間がかかりますし、そもそも「捨印」はトラブル回避のためにも安易に活用すべきでものではございません。
そのような場合におすすめしておりますのが、電子契約サービス「DX-Sign」です。電子契約サービスとは、電子化された文書へ電子署名を施す事によるインターネット上で行う契約行為のことです。「DX-Sign」なら、これまで紙で対応していた契約書の代わりに、電子契約書を利用しますので印鑑は必要ありません。よって、これまで訂正印を使って修正していた手間が省けます。また、リモートでも契約ができるため、遠く離れた相手先との締結も簡単にできます。
毎月の契約業務にお悩みの方は、この機会にぜひ検討されてみてはいかがでしょうか。「DX-Sign」に関する詳しい資料は以下から無料でダウンロードできます。ぜひご参考ください。
まとめ
今回は訂正印をテーマにお送りしました。
まず前提として、訂正印はその文書に使用した印鑑と同じ印鑑で訂正することが正式な方法です。また、訂正方法は場面別で異なりますが、該当箇所に二重線を引き、近くに訂正印を押すというのが基本です。最後に、削除・追加した文字数を記入すると丁寧です。
合わせて「捨印」についてもご紹介しましたが、頻繁に用いられるべきものではございませんので状況に応じて活用しましょう。
契約業務にお悩みの方は、これを機に電子契約サービスを検討されるもの一つの手です。電子契約サービスの導入に関するご相談やお悩みがありましたらお気軽にDX-Signまでお問い合わせください。